北海道「知床」へのひとり旅から帰ってきました。知床は本当にすばらしい所でした。時系列は無視して、数回にわけてつらつらと書いていきます。
まず、旅の一番の目的だった知床五湖。知床五湖には野生のヒグマがウロウロしていて、遊歩道に入る前にレクチャーを受けます。最近よくヒグマが目撃されていて、2日前にも出たのだそう。ヒグマがグオオっと吠える恐怖映像を見せられて、ピリリと緊張が走ります。
平日の朝だからか、ぼく以外に人がいません。ヒグマの棲む原生林の中を、ガイドさん無しで、たったひとりで進んでいく。ヒグマは怖いけど、もし遭遇したら、それも貴重な体験だ。
写真じゃ伝わらないなあ。シーンとしていて、いまにもヒグマがのそっと出てきそうな雰囲気です。妻にこの写真を見せたら「このみ山と一緒やん」と言われました。いやいやいや、違う違う、こちとらヒグマの棲家やぞ。秘境やぞ。しかし残念ながら、写真じゃ伝わらないのです。
見通しの悪いところでは、パンパンッと手を叩きながら進む。そうすると、ヒグマはあえて近づいてこないそうです。一番ダメなのは、お互い気づかぬまま、バッタリ遭ってしまうこと。ビックリするのは、人もヒグマも同じなのだ。結局、ヒグマには遭いませんでした。正直、遭ってもいいなと思っていたけど、ヒグマにとってもぼくにとっても、お互い遭わないほうが良いですよね。当たり前のことだけど。
澄んだ空気、雄大な景色、神秘的な湖、手つかずの原生林、野生のヒグマがそこらへんにいるという緊張感。知床五湖のためだけでも、知床へ来る価値はあると、ぼくは思います。もし行くならば、一番長い距離を歩く地上遊歩道コースをおすすめします。