ピースの又吉さんが、
まだ芥川賞をとる前に書いた
エッセイ集「東京百景」が好きです。
又吉さんの人柄が、
文章からにじみ出ています。
おもに売れない芸人時代のことを書いていて、
彼は実に様々なアルバイトを経験しています。
アルバイトのエピソードが出てくるたびに、
ぼくの心は過去の自分にタイムスリップします。
何を隠そう、ぼくも又吉さんに負けないぐらい、
豊富なアルバイト経験があるのです。
ウェブ制作会社に入社する前、
結構長いアルバイト時代があったのです。
コンビニエンスストア、カラオケボックス、
居酒屋、カレー屋、パチンコ店、
物流倉庫の仕分け、レンタルCDの加工、
配達、祭りのテキヤ、いろいろやりました。
だから又吉さんが芸人として売れず、
いろんなアルバイトをしていた時の気持ちが
とてもよくわかります。
なんて、ぼくの話はどうでもよくて、
東京百景はほんとうに素晴らしい本だと思う。
読んでいる途中、思わずパタッと本を閉じて、
ああ、めちゃくちゃおもしろいな、
まだ半分も残ってる、ゆっくり読もう、
としばらく表紙を眺めてから、
しおりを挟んだページに戻る。
そんな本です。