「夜間飛行」に感動したぼくは続いて「人間の土地」を読んでいます。じっくり、ゆっくり、味わいながら、北海道に向かって飛んでいる時も読みました。雲の上でサン=テグジュペリを読む、控えめに言ってシャレオツです。
(ふかわりょうが、あの映画みた?と聞かれて「機内で見た」とわざわざ言うやつが嫌いだ、という話を以前していたっけ)
飛行機乗りをしながら執筆し、飛行機に乗ったまま死ぬという生き様は詩的で、作品をあまり残していないところも良い。「星の王子さま」のイメージが強いから、あの作品が肌に合わない人(ぼくがそうです)が、夜間飛行をスルーしてしまっている(ぼくがそうでした)のが、もったいないな、と思います。