ベランダのドアガラスの真ん中に、蜘蛛が大きな巣を張ったので、ガラス越しに観察できていいねと喜んだ。しかし、なかなかエサがひっかからず、心配した子供がハネアリを捕まえて「えいっ」と蜘蛛の巣にひっかけた。するとハネアリは、たちまち蜘蛛に食べられてしまった。
翌朝、カメムシが引っかかっていた。でもカメムシは、次の日も、またその次の日も、蜘蛛に食べられることなく、元の姿のままぶら下がり続けた。蜘蛛は日中、風に揺られながらじっと獲物を待つだけで、退屈しないのだろうか。カメムシはやっぱり不味いのだろうか。
ある日、蜘蛛はいなくなった。立派だった巣も壊れていたから、ひょっとして鳥に・・・と想像したけど、蜘蛛は引っ越しをするとき巣の糸を食べてから移動して、次の家づくりに再利用するそうです。SDGsです。