今月の3冊。
■タコの心身問題(ピーター・ゴドフリー・スミス )
■国境を超えるためのブックガイド50(小川忠)
■万延元年のフットボール(大江健三郎)
■夕べの雲(庄野潤三)
■うんこ文学(頭木弘樹・編)
■悲しき熱帯(レヴィ・ストロース)
あれ、MARUZENを彷徨っているうち、気が付くと、6冊もカゴの中に入っていた!
「タコの心身問題」によると、タコには心(意識)があるらしい。昔、夜釣りをしていると、ルアーにタコが引っかかってきたことがある。暗闇で見るそれは、まるで地球外生命体のようだった。不思議な生き物だ。
庄野潤三作品は「プールサイド小景」「ザボンの花」に続き3冊目。ぼくの好きな、何も起きない日常文学。寝る前にちょこっと読んで、ほっこりしてから寝るのだ。
「うんこ文学」は、うんこを漏らしてしまった悲しみを綴った文学作品のオムニバス。先日うっかりこれを持ったまま定食屋へと入ってしまい、しまった!と思って慌てて隠した。読む場所を選ぶ危険な本だ。でも面白い。
ぼくがブックガイドとして信頼している「本は読めないものだから心配するな」の中で、著者の菅啓次郎さんは、本に「冊」という単位はないと言っている。本は物質的に完結しているフリをするけど騙されるな、すべての本はつながっている、というわけ。
あっちを読んだり、こっちを読んだり、本から本へ、その日の気分で、流れるように読んでいく。そのためには、未読の本を積み上げておく必要があるのだ。(本を買う人の言い訳として)