2年くらい前に「村上さんのところ」というウェブサイトが期間限定で開設されました。一般の人からの質問メールを受け付け、その質問に村上春樹さんが答えてくれるという夢のようなウェブサイトでした。
膨大な数の質問メールが届き、村上さんはそのひとつひとつに目を通し(やはりまじめで誠実な人なのです)3ヶ月間ほかの仕事がまったくできない状態になったそうです。
そのウェブサイトはもう閉鎖されましたが、選りすぐりの回答をまとめた本が出ています。そしてぼくはそれを買って今読んでいます。おもしろいです。村上さんのやさしく、時に厳しく、知性とユーモア溢れる回答文を読みながら、ひとりニヤニヤ笑ったり感動したりしています。
そんなハルキストなぼくですが、この「ハルキスト」という言葉が嫌いです。どこかバカにしていますよね。そのハルキストという呼び名について村上さんはどう思いますか?という質問が掲載されていました。
村上さんは「そんなちゃらい呼び方はやめて村上主義者にしましょう。うでに羊のタトゥーを入れて、地下でこそこそ村上作品を読みましょう 」と提案していました。いいですね、村上主義者。なぜ羊なのかがわかる人は、村上主義者ですね。地下であいましょう。